無農薬野菜栽培は大変です
小さな畑を借りて始めた無農薬有機栽培の家庭菜園は何年になるでしょうか。算盤を弾けば買った方がずっと安く上がります。スーパーに並ぶ野菜のすべてが、多分どれも農薬を使って栽培されているのでしょう。なんの知識もなく参考書が頼りの野菜栽培は、数量も少なく色や形や味も悪いでしょうが、無農薬有機栽培という安心だけは保証付きです。

プロだってきっと大変な無農薬栽培でしょうが、プロと違って一つだけいい点があります。それは、栽培面積が極く狭いので、人間の眼や手が行き届くことです。もっとも、怠けなければのことですが。病気はきっと管理上の問題が原因かもしれませんが、害虫は、どこかで育った奴が、無農薬のこの菜園を見つけ、安心して餌にありつくのでしょう。この害虫の害から逃れる策は、害虫を寄せ付けないことと、見つけた害虫を駆除することだと言われます。光が嫌いというアブラムシに、シルバーマルチやCDディスクで反射させるとか、害虫を寄せ付けないために、ネギ、マリーゴールド、バジルなどの植物を植え込むコンパニオンプランツなど。
                                   今年の害虫対策の実際は、シルバーマルチは利用していますが、昨年まで利用していたコンパニオンプランツは全くやりませんでした。そのためか今年の被害は例年より悪くなっています。トマトはタバコガだろうと思われますが。せっかく実ったトマトに斑点のような跡を残します。どんな害を及ぼしているかは分かりませんが、朝見に行くと、トマトに幾つものカメムシが着いています。これは全員ペットボトルの中に転居して貰っています。

今年はまだ播いてはいませんが、一昨年だあったかニンジンの葉がほとんど無くなってしまう被害を受けたことがあります。実がならないことをいいことに、菜園の見回りを怠ったためです。僅かばかり残っている葉に、色鮮やかな大きな虫があちこちにいました。アゲハチョウの幼虫です。この年はニンジンの収穫を諦めて全部引き抜いて捨てました。

畑ではなくプランターに植えたオクラは、4月30日に買い求めた苗ですが、7月15日現在一本は25cm、もう一本は30cmしか育っていません。それでも苗丈は小さいながら、今までに7センチほどの数本は収穫したでしょう。でも、そのうち食卓に上がったのは2本だけですが。幼苗期にアブラムシの被害を受けると成長が止まるというそうで、それが原因なんでしょう。一応CDディスクを置いたのですが、効果がなかったのでしょうか。

これもプランターですが小玉スイカを一本植えたありました。順調に育ってきて、二つ実がなりました。一つは15センチほど、もう一つはそれより一廻り小さいものです。収穫を楽しみにしていたのですが、苗がしおれ始めました。自動潅水ですから水涸れということはありません。そしてとうとう枯れてしまいました。ネキリムシだかヨトウムシだかの仕業かと、根元の土を掘って見たのですが、犯人は見つかりませんでした。折角ですから大きな方のスイカを冷やして切ってみました。中身は一応色づいていますが、種はまだ白いままです。食べてみましたが甘みは遠く、人にはすすめられませんでした。

家庭菜園を始めて10年ばかり。いささか慣れすぎて段々手抜きになってきたとかの反省します。ただでさえ自然と向き合う農業は厳しいのに、まして素人の無農薬栽培のいっそうの厳しさをどこかへ忘れてしまってのかと、反省しきり。

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