手抜きプランターの野菜の顛末
例年、軒先にプランターを並べて野菜を作っております。プランターは少し大きめの26リットルです。今年はそのプランターを並べて、胡瓜4、ミニトマト4、オクラ2、苺2、パプリカとオカワカメが各1の14個です。

さぞかしたくさんの野菜が収穫できたことと思われましょうが、とんでもありませんでした。トマトは徒長して実が付くのが少なく、早々と撤退しました。
胡瓜は「四葉」という多収穫の品種です。胡瓜も徒長して脇芽が全く出ません。三本仕立てにしようとしましたが、脇芽が出なくてはできず、二本仕立てにしました。これまでに収穫したのは、やっと5本。摘芯をしないで放置しておいたら、二階のテラスの手すりから下ろしたロープを頼りに伸び上がってきて、今では5メートルに近くなっているようです。もう収穫は諦めてどこまで伸びるか確かめるつもりです。
苺はトスカーナという品種で、説明書には耐寒性の四季成り、自家結実の甘くておいしい苺だそうで、一本で最大1kgも収穫できるというのです。我が家の4本の苺は管理が悪いのか、味を見たのは僅か2個。堅くて甘みも少しだけ。難しいものです。

トマトの収穫は昨年の半分ほど。毎日のように、地面に落ちています。それはタバコガの幼虫が人間様より先に召し上がった残り物です。無農薬では処置なしです。オクラは幼苗期からアブラムシの侵略を受けて成長が極端に遅く、現在やっと50Cm。それでも昨年の三分の一ほどの数を収穫しましたし、まだまだ収穫できそうです。
どうして今年はこうも成績が悪いのかと思いを巡らせました。購入した苗が問題だったのか、気候の影響なのか……、そして植えてある土壌に原因があることに気づきました。いやいや、原因は私の手抜き仕事にあったことに思い当たりました。今年植えた土は、昨年野菜を植えた土に、そのまま石灰、化成、堆肥を混和たものです。土壌中のミネラルなどの微妙はバランスが崩れていたのかもしれませんし、地中の害虫をそのまま温存していたのでしょうか。トマトのプランターの土を広げてみたら、出て来るわ出てくるわ、ヨトウムシらしい虫が十数匹。長さ5cmほどで触角もあり足が3対。こんな奴がいつからか、野菜の生長に危害を加えていたのでしょう。

昨年までは一度使った用土は、広げて日光に曝して消毒を兼ね乾燥していました。それを袋詰めにして三年間寝かせていました。この作業は、力もいるし日数もかかります。力の乏しい私には重労働です。乾燥させるにしても、たくさんの土を広げる場所もありません。使い終わった用土は一つずつ、昔写真の引き延ばしで使っていたバットへ広げていました。今年は、これらの作業の労を惜しんで、ただ肥料を加えただけで栽培した結果が今年の成績になったのです。

今残っているのは、とっくに始末すべきひょろ長く伸びた胡瓜の他、まだ収穫できるパプリカとオクラ、収穫はできそうもない苺、今月植えた秋植えのトマト一本です。このトマトは、市販の土に、寝かしてあった土を加えた用土に植えたのですが、なんだか徒長したように頼りなく、収穫は期待できそうもありません。

今年の反省を生かして、今後の栽培のため、また一つ一つ用土を広げては乾燥し、袋詰めで三年寝かせることにしました。この頃は梅雨のような日が続くので、真夏の直射日光を待っています。また、ヨトウムシの好物の米糠を置いておびき寄せて退治するという方法があるそうなので来年は試してみます。ぼつぼつ、プランターの数を減らす時なんでしょうか。いい加減に撤退する時期かもしれません。
                                    庭先の片隅に一株、家の北側の塀際に10株ほど、アジアンタム(和名:東方蓬莱羊歯)というシダ植物が小さな葉を茂らせ、そよ風に葉をなびかせています。これは植えたものではなく、鉢植えのアジアンタムの胞子が飛んで、勝手に育っているものです。多分三〇年ほど前に知人から戴いた一鉢がおお元です。

観葉植物の本には「越冬温度は最低10度必要です。」とあります。鉢植えは冬には室内へ取り込みますが、屋外のアジアンタムは何もしません。零下にもなるし、雪が降り積もることもあります。この地の気候に鍛えられたのでしょうね。

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