我が家にも地下室を
我が家の近くに市の防災無線塔が立っていて、夕方には間延びした大きな声で毎日テスト放送が流れます。一昨日29日には早朝に喚き出しました。「Jアラート」が発せらたというのです。日本中で政府の国民保護情報が街の防災無線を通して大きな音で住民の惰眠を揺さぶり起こしたでしょう。テレビをつけると、どこの局も北朝鮮のミサイルが日本の上空を通過したと繰り返し放送していました。また、携帯のエリアメールも政府からの発表として。「ミサイル通過。ミサイル通過。先程、この地域の上空をミサイルが通過した模様です。不審な物を発見した場合には、決して近寄らず、……」と警告していました。他国の上をミサイルを飛ばすとは実に怪しからんことです。こんな不法がまかり通らせないよう、世界中で考えてくれることでしょう。残念ながら、私の乏しい頭ではどうしようもありません。

ミサイルが飛んで来たらどうすればよいのか、政府は国民保護情報で「頑丈な建物か地下室に避難せよ」と教えてくれました。これって笑い話なんでしょう? 国民のどれだけの家に地下室があるのでしょう。どれだけの人が、頑丈でない建物に暮らしているのでしょう。政府の指示に従って避難できるのは、多分国民の数パーセントにも及ばないと思います。いや、それぞれに地域には公共施設など頑丈な建物があるではないかと言われるでしょうが、そこへ避難できる人も、ごく僅かです。発射から日本に到達するまで、僅か3分だそうです。警報が発せられてからは2分ぐらいかな? 家を出た途端に着弾??

我が家には残念なことにまだ地下室はありません。建物もまだ頑丈ではありません。放送を聞いて私に出来たことは、たった一つ、開けていた窓を閉めたことだけです。じたばたしようがありませんもの。日本中のほとんどの人が私と同じだったのではないでしょうか。そして繰り返し放送するテレビの画面を見ることしか出来せんでした。

政府が奨励するのですから、私も地下室を設けたいのですが、そんな金は全くありません。二次大戦中の日本の各地で防空壕を掘りました。直撃弾は避けようもないでしょうが爆風は避けられたのでしょう。その程度ならなんとか出来るかもしれませんが、飛来するミサイルを防ぐような地下室は、余程の金持ち以外にはとても出来ません。政府が費用の9割以上を補助してくれるなら、或いは出来るかなあ??
                                     地下室は諦めて、空を見上げました。今日も曇り空です。湿度は90数パーセント。実に蒸し暑くて堪りません。暑いのは我慢できても蒸し暑いのはほとほと閉口です。今日で八月も終わりだというのに、今年は一度も入道雲を見たことがありません。土砂降りの夕立もありません。一度だけ、遠くで鳴った小さな雷鳴は聞いた気がしますが、稲光は一度も見ません。どうしてしまったのでしょうか。どこかで何かがどうにかなっているのでしょうか。本物の夏がどこかへ消えてしまいました。
通りかかった家庭菜園で、このあたりでは珍しい胡麻の花を見かけました。郷里でも自家用の胡麻を作っていたことを思い出しました。胡麻はアフリカのサバンナ地帯が原産地とか、アフリカでは胡麻の葉を野菜として食べるそうです。昨日は、アキアカネの姿を見かけました。梅雨から一足飛びに秋になったようです。

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