姿を消した小さな来訪者
庭の満天星のなかに一本の竹竿を立ててあります。そこは、トンボの休息所で、アキアカネやシオカラトンボなどが時折羽を休めています。特に秋には、アキアカネが交代でやって来ているのでしたが、今年は竿の休息所にトンボの姿は全くありませんでした。秋の風物詩の写真に納めたいとアキアカネを待っているのですが、やって来ません。以前は、蝶やトンボや蜂、それに名前も知らない小さな虫などが、ちょっとした木立と芝生のあるだけの小さな小さな我が家の庭先に、やって来るのが楽しみでもあったのです。ところが今年見かけたのはキアゲハやモンシロチョウが数回ほど来ただけで、シジミチョウの仲間も全く見かけません。今年はアシナガバチが軒下に巣を作ったことが目立った来訪者でしたが、これはすぐさま退散して貰いました。

そういえば、小鳥の仲間もこの季節には全く姿を見せてくれません。もっとも、夏から秋にかけては、自然の餌が豊富にあるのでしょうから、あちこちと飛びまわっているのでしょう。当方も餌も水もやらないのですからなおさらですが。しかし、十数年前から比べると、来訪する鳥の数も種類もずっと少なくなりました。かつては、メジロ、シジュウカラ、ウグイス、クロジ、オナガ、スズメ、それにカラスとヒヨドリも。歓迎したい鳥とそうではない鳥も様々で、窓から覗く楽しみであったのです。今年見かけたのはたしかスズメとヒヨドリだけのように思います。

虫も鳥もやってこなくなったのは、何か理由があるのでしょうが、全く心当たりがありません。鳥は餌や水をやるのを中止していることが理由の一つでしょうが、虫は関係ありません。地域開発など、周辺の環境に大きな変化があった様子もなし。少し離れれば、森も田も畑もあります。鳥や虫にはいい環境でしょうに。何か広範囲の環境変化が影響しているのでしょうか。気がつかないままに、自然の何かが少しずつ変わってきているとして、それを人間が手を貸しているとするなら、この辺で考えなければならないのでしょう。
                                   この頃は急に寒くなったようで、それで虫たちが姿を消したのでしょう。朝は10度以下まで迄気温が下がることもあります。13日は最低9.1度、最高30.6度。17日の最低が7.8度、最高18.2度でした。これでは虫たちもそれぞれに命が絶えたのか、冬越しに入ったのか分かりませんが、多分それで姿を見せないのでしょう。来春を待てばまた虫たちも姿を見せてくれるでしょう。歓迎しない虫も歓迎する虫も。来月になったら、また小鳥のための餌と水を与えてみたいと思っております。果たしてどんな鳥がやって来てくれるか、ちょっと心配ですが。
寒くなりました。我が家ではストーブもエアコンの暖房も炬燵も稼働しております。来週に掛けて連日雨とか。一層寒く感じます。この先、どんな寒さがやって来るのか気がかりです。どなた様も風邪などひかないように、十分にご自愛ください。

先週まで咲いていた庭先の秋海棠も、いつの間にか散って、今日はところどころに成った実が降り続く秋雨に濡れています。

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