薬のやめ方、減らし方
本屋へ通りかかると、なかなか素通りは出来ず、店内をぐるっと見て回ってしまいます。この頃は小説などには眼もくれず、足を止めるのは、大概旅の書物か、病気関係のコーナーです。旅のコーナーでも、行きたいところはたくさんあっても、行ける所は少なくて、表紙を眺めるだけです。病気のコーナーでは、<こうすればこの病気が直ぐに治る>といったような本が多いように見かけます。自分の体調にかかわる本も幾つもありますが、手に取る気は起こりません。

そんななかで、先日一冊手にとってしまったのは「薬の止め方・減らし方」という本です。表紙には”飲み続けると危険な薬”等の言葉もあります。現役の大学教授や医師が八人で書いているので、買ってきました。それというのは、私は毎日多くの薬を飲み続けています。心優しいかかりつけの内科医は、体調の不調を訴えると、直ぐ薬を処方して呉れます。内科医ですから、体内のすべてについて対処してくれ、頭が痛ければ頭痛薬、喉の不調にはトローチ、しびれにはビタミン剤、足がつるといえば漢方薬……。薬が多すぎるのではと思っているので、うっかり体調の不良を訴えると、薬が更に増えていきます。

今私がのんでいる薬は9種の一日16錠です。なかには十数年も飲み続けているものもあります。これらによって私の命が支えられているのか、またはこれらの薬によって体が慣らされてしまったのか、ことによると副作用によって体調を崩している?……。医師に相談していくつか止めた薬もありますが、不安もあってなかなか止められるものではありません。”薬を乱発して製薬会社と厚労省と医師らが患者の金を搾り取っている”などと指摘している人もいるとか。とてもうかがい知れない世界ですが、そんなことはないと信じたいものです。

さて、購入した本は「飲み続けないほうがよい薬」として70種余の薬のリストがあります。その中には、私が飲み続けている薬が2種ありました。一種は飲み続けると骨折のリックが高まるとあり、もう一つは、無意味で最も減薬、断薬の対象だそうです。かかりつけ医になんとか話さなければならないようです。

以下、見出しだけを拾い出してみると、{そもそも、薬はあなたが思うほど「効く」ものではない}{ジェネリックの効果や品質に疑問符 約6割の医師が不信感}{風邪薬が“いらないくすり”の代表格}{6種類以上の薬が体を蝕む}{本当は恐ろしい複数の薬の「相互作用}}{胃腸薬の長期服用で思わぬ害も}

「やめていいか止めてはいけないか」に判断基準を示して、止め方減らし方のルールを症状別に書かれています。高血圧、糖尿病、コレストロール、抗血栓薬、うつ病、認知症、骨粗鬆症、胃腸薬……。その条件に当てはまったとしても、実際止めるとなると、不安は拭いきれないのでしょうね。指摘されている二種類の薬も、その他の薬も、止めたいものですが。さて? 年間3万2千余円の薬代は私のために役立っているのかなあ?
                                 本の末尾に、名医が教える薬いらずの生活術が挙げらています、勿論それぞれの根拠を明らかにして。(1)一日に七千歩、一週間に五万歩のウォーキング(2)せかせか短命、のんびり長寿(3)コレストロールと中性脂肪の数値に一喜一憂しない(4)がん検診と人間ドックは受けない(5)タバコは今すぐやめる(6)医者より歯医者に行こう(7)炭水化物を減らせば病気と老化は遠ざかる(8)健康食品の過剰な抗酸化力はがんをふやす? 見出しだけ並べてみました。納得するかしないか、兎に角何か気になったら、わずか499円の本書をお買い求めになってはいかがでしょう。

お隣の家の素心蝋梅が咲いています。春が間近に待っているのでしょう。もう梅も咲き出しているのでしょうか。我が家には植えてないので、ご近所を探してみるつもりです。

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