銀行の預金を続けますか?
先日の新聞に「私は不審者?」という投書がありました。妻に頼まれて妻名義の預金を払い戻そうと、免許証を出して使用目的を話したら『一定額以上は警察へ連絡を取る決まり』だと警官を呼び、別室で住所氏名、年齢を聞かれ、妻子に電話するように指示されてもちょうど留守。『振り込み詐欺ではないと証明を』と言われても、証明の方法が分からず、2時間かかって説明しても、結局払い戻せなかったそうです。

免許証を提示しても、住所も年齢も、不思議なことにお分かりにならなかったのでしょうね、顔写真だってあるのに。運転免許証には、証明能力はないのでしょうか。これは困ります、一番いい方法だと思うのですが。「妻子に電話を…」となると、必ず自宅にいるとは限らないので、出先でも連絡できるスマホなどを持っていないと困ります。それに子供に何を確認するのでしょうか? 夫婦関係を証明するために、戸籍抄本か謄本があればいいんでしょうか? 2時間もかかっても、空しく手ぶらで帰った爺さんの思いはどうだったのでしょう。

自分の金だって50万だか100万だかを超えて払い戻そうとすると、別席で十数項目のチェックを受け、初めて払い戻しが出来ます。多発する振り込み詐欺防止の取り組みですが、特に高齢者は疑われるのでしょうか。自分の金を払い戻すにいちいち使途を言わなければならないとは、実に不快です。定期預金を解約する際にも、いちいち理由を説明しなければならない《法律》でもあるんでしょうね、きっと。高齢者を詐欺の被害から救う予防策だとは分かりますが、親切を通り越して、邪魔をしているよう。何かがちょっと違う気がしませんか?

ATMで払い戻しができるのは50万以下だと思うのですが、窓口で不愉快な思いをするなら、ATMで何回かに分けて払い戻しをするのがいいのでしょうね。そのうちに、これも何やら仕掛けが加えられるのでしょうか、それは困ります。銀行へ預金などせず、必要な時に直ぐ取り出せるタンス預金が簡便ですが、それなりの防犯対策が必要なんでしょう。                            

今は定期預金の預金も、100万預けても1年で80円。定期にしておく値打ちは全くありません。解約も煩わしいですが、解約してとりあえず普通預金にするか、貴金属にかえるか、財テクの才のある人は、もっと割のいい利殖の道を選ぶのでしょう。高齢者の多くは、多分、入院や手術でいつ大金が必要になるのか分からないのだろうと思います。私もそうです。そんな時、銀行に預金しておいて、払い戻しの際の不愉快な思いをしなくても済むように、何か何か、秘策を考えておきたいものです。私は僅かばかりの利息など当てにしないで、とりあえず定期預金は全部解約して普通預金にするつもりです。そして、少しずつATMで払い戻して、そうですね、葬式代ぐらいはタンス預金でもしておきましょうか。今や銀行は財布代わりにはならないんですね。

庭先の馬酔木が咲き出しました。一メートルに満たない小灌木ですが、寂しい庭に彩りを加えてくれました。
寒の戻りはまだあるのでしょうが、暖かになってきたのは何より嬉しいです。

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