那須高原に遊ぶ
梅雨の晴れ間に、孫の家族とともに那須高原へ一泊旅行。経費はこっち持ち、プランは孫中心にとあちら任せの孫のお供という感じ。那須高原は、那須岳の山麓に広がる標高数百メートルの高原で、様々な施設や宿、別荘が点在する、娯楽、保養地というのでしょうか、子供が楽しんで過ごすことも出来るだろうと、出掛けたのです。ここは過去3回は尋ねたところ。貸し切りバスで職場の慰安旅行、レンタカーで回った20年前頃の家族旅行、10年前頃自家用車で奥のほそ道を辿った一人旅。今回の孫のお供はどこへ行くのかな?

新幹線で乗り合わせて、旅の始まりです。この日は平地でも気温は20度以下で、さぞかし高原では寒かろうと、しっかり冬支度で出掛けたのですが、風もなく穏やかな日和で、用意した防寒具も出番無し。記憶には残らなかったのですが、きっと緑豊かな高原の空気も堪能したのでしょう。

初日尋ねた施設は、時間をたっぷり取ってトリック絵画の「とりっくあーとぴあ」とオルゴール美術館。どちらも20年前の家族旅行で来たことがあるのですが、この20年の間には大きく変貌していました。始めに行ったのは、オルゴール美術館。外観はなんとなく西欧の教会のような大きな建物でしたが、この姿は私の記憶にありませんでした。20年の間に、館の内外ともに更により大きく充実したものになったようです。展示されているオルゴールは、大小様々、円盤式にシリンダー式にと、種類や意匠も様々。館の係に館内の展示品は何点ぐらいあるのと聞いても、お分かりにはならないようでした。定時になると、実際にオルゴールを動かして音楽を流してくれました。また、一角にオルゴール作成コーナーがあり、自分の好みで曲、形、飾りなどを選んで組み立てるそうで、三人ばかりの子供が挑戦していました。               
次に尋ねたトリック絵画館は、三館に増えていました。その増えた大きな絵画館の一つに入館したのですが、ここは絵画を背景にポーズを取って人物を絵画に付け加える形のトリックアートです。カメラがないと面白さが半減でしょう。カバが口を開いて絵から首を出している作品、絵の人物と入館者が手を繋ぐように見せる絵画、館内あちこちに次々現れるトリックアート。大きな人より小さい人が大きく見えるように錯覚する部屋――これは以前にもあったような。そして、出口に置かれた感想を書く台。机上の鉛筆を取ろうとしても取れなかった机に描かれた鉛筆。三館ともまともにつき合うとなると、多分数時間はかかるようです。振り返ると、建物に掛けられた上れない絵の梯子、建物から飛び出そうとする怪物などのトリックアートまで……。

この夜の宿は、今まで泊まった宿とは趣きが違っていました。プライベートイン、隠れ家の宿を標榜しています。全8室、16畳から26畳の全8室の小さな宿ですが、各室にアルカリ性単純泉の内湯に、露天風呂と岩盤浴が付属しています。霜焼けの私の足を考慮して選んでくれたのです。岩盤浴で汗をかいて内湯で流すようでした。宿泊費は確かに割高ですが、温泉付きの部屋と地元の食材を生かした創作料理の数々とは、宿泊費に余りありと言えます。残念ながら小食の私には料理のそのすべてを味わうことがとても出来ませんでしたが。これまで私が泊まった宿では最高の宿でした。近くには同様のようなシステムの宿、ペンション、別荘などが木立の間から散見していました。
翌日は先ずサファリパークへ向かいます。私は初体験です。車体に傷跡のある園のレンタカーで園内を回ります。窓は閉めて、速度はゆっくり、決められてコースを回ります。エリア毎の仕切りには係員がいて車が近づくと扉を開けてくれます。ライオン、キリン、虎、犀、河馬、縞馬……70種程が放し飼いされているそうでした。車が近づくと窓近くに顔を寄せる動物、車に立ち塞がる動物もいました。餌をせびるようです。

最後に行ったのは南ヶ原牧場。ここは家族旅行の時に来たはずですが、記憶の牧場とは全く違っていました。広い斜面の牧草地に、乳牛がのんびりと草を食んでいたと思うのですが、そんなところはどこにもありませんでした。すっかり姿を変えたのでしょう。兎と散歩、馬に乗る、アヒルやロバなどの餌付け……。乳牛の姿もありませんでした。ここは??

二日間、親しく孫の家族と旅が出来たこと、孫も見聞を広め、楽しんだことだろうし、私は温泉に浸ることができた素敵な旅でした。                   アルバム

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