「多剤」ってご存じですか?
先日、テレビのチャンネルを変えた時、眼に入ってきたのはNHKの番組の「多剤」という文字でした。多剤は日頃気に掛かっていた言葉です。5種類以上の薬を併用していると転倒リスクが増える、6種類以上の薬を併用していると有害事象が生じやすい、などの報告があるそうです。特に高齢者は、いくつもの病気を抱え、複数の医療機関から多種類の薬を処方され、その副作用によって体調を崩すケースが相次いでいるとも。

この番組を見る前から、私も多剤服用ではないかと気に掛かっていたのです。今私が処方されている薬は、全部で18種、そのうち服用薬は14種です。沢山購入して製薬会社から表彰されそうです。このうち、かかりつけの内科医からは10種で、一日の服用数は最大24錠。自己判断で薬の加減をするなと戒められてはいますが、自分の体調に合わせて、5錠は減らしています。かかりつけの先生は、とても優しい先生で、ちょっと体調不良を訴えると、直ぐ薬を処方して呉れるので、うっかりと、滅多なことは口から漏らさないように気を付けています。

そんなに薬を飲んでいるのは、私はどんな病気になっているのか不思議になります。そこで「この薬はなんという病気の薬ですか」と医師に聞いてみました。なにやら言っていましたが要領を得ません。病名を記した紙をくれました。それには「主病」として高血圧症と記されています。私が高血圧? 起床時と就寝時に毎日血圧を測っていますが、今朝の血圧は133-78です。一昨日別の病院での血圧は127-72。これでも高血圧なんでしょうかね。高コレストロール血症ともあります。市の検診ではHDL70、LDL76で基準値内のようですが。この他、自分では全く心当たりのない病名が幾つもある? それに合わせて沢山の薬を処方してくれるのかな? 薬は病気を治すのではなく、症状を抑えているだけなんでしょうか? そうなると、今後も生きている限り、毎日沢山の薬を飲み続けるんだ、へえ!

出来ることなら、薬を飲まなくても健康でいられるように、食事と運動、生活習慣に留意をして努力を続けてはいるのですが、多剤がそれを損ねているとすれば……。さて、どうしたらいいのかなあ? 75歳以上の3人に1人がこの多剤服用に陥っているとも。厚労省や老年医学会で多剤の弊害や対策について検討を始めたそうです。服用する薬が6種類以上になると「ふらつき・転倒」「物忘れ」などの副作用を起こす割合が特に増加し、重症化すると命の危険もあるとの指摘も。この転倒、物忘れは私も心当たりがあります。沢山の薬を買って、命を縮めているとしたらこんなあほらしいことはありません。

NETで検索していたら、厚労省が有害薬として発表した百数十種の危険薬品のリストがありました。その中に、下剤として気軽に服用される酸化マグネシウムなど、今私も服用している薬が3つ上げられていました。国が有害薬の販売を認めているって? なんだかおかしな話です。薬の組み合わせによっては有害になるという意味なのかな? こうした薬について、医師も薬剤師も情報をくれません。それぞれ専門家として私たちの健康を守ってくれていると信じているのですが、どうやらその信頼も危うくなりました。

こんな不安を抱いている場合はどうしたらよいのでしょうか? 一つの回答を見つけました。老人病の専門医(老人内科医)に診断を受けることだそうですが、その専門医は私の近隣にはいそうもありません。何処においでになるんでしょうか、教えてください。

家の北側にアジアンタムという羊歯植物が何株も生えています。植えたのでも蒔いたのでもありません。知人から譲り受けた小さな一鉢から、胞子が飛んで勝手に生えたのです。この植物は和名が蓬莱羊歯。原産地は熱帯アフリカで、越冬温度は最低10度だそうですが、雪をかぶっても枯れません。厳しい寒さにも耐える体力が備わったのでしょう。私の体もそんな強さが欲しいものです。

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