おくのほそ道を辿る 出雲崎から入善まで

芭蕉が辿ったおくのほそ道を少しずつ辿ってきた。今回は、出雲崎から親不知、市振から、富山県に一歩踏みこんで、入善までを駆け足で廻った。

「酒田の余波(なごり)日を重て、北陸道の雲に(のぞむ)。遙々のおもひ胸をいたましめて、加賀の府まで百卅里と聞。(ねず)の関をこゆれば、越後に歩行(あゆみ)を改て、越中の国一ぶりの関に至る。此間九日、暑湿の労に神をなやまし、病おこりて事をしるさず。
    文月や六日も常の夜には似ず
    荒海や佐渡によこたふ天河                (おくのほそ道)

芭蕉一行は、新暦の8月、雨と暑さに悩まされ、しかも、話の行き違いなどもあって、心身ともに疲れていたようだ。また、この地には歌枕も見あたらず、「事をしるす」ことなく、数句を残しただけだった。
 
芭蕉一行は酒田から鼠ヶ関を越え、村上、新潟、出雲崎、柏崎、今町(直江津)、親不知、市振、入善と歩みを進めたが、私の三日間の旅は、乗り物の都合で行ったり来たりの旅となった。

   ――大宮――上越新幹線――長岡――信越線――柏崎……出雲崎……柏崎(泊)
   柏崎――信越線――直江津――北陸線――入善――北陸線――市振――北陸線――親不知(泊)
   親不知――北陸線――直江津――ほくほく線――越後湯沢――上越新幹線――大宮―― 

出発前の予報では、曇り、曇りのち雨というので、雨を覚悟して出かけたが、気象庁のおかげで、雨にも遭わず、青空ものぞくき、北国は寒いとこれも覚悟して防寒支度をしっかり整えたが邪魔な荷物になっただけ、芭蕉には申し訳ないけれどいい旅が出来た。


上越新幹線で六日町にはいると一面の銀世界。雪景色の中の旅かなと覚悟した。


海沿いのところに来たら雪はなし、運のいいことに青空が拡がる。幽かに佐渡島も見えた。
 出雲崎  柏崎  直江津  親不知  市振・入善

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