伊那路から木曽路への小さな旅

 かねてから気に掛かっていた、古代から東山道の要衝であり詩歌に詠われた名所であった伊那の「園原」、馬籠や妻籠の中山道の宿場、また、関所が置かれた福島や木曾義仲の駆け回ったであろう野山など、駆け足で古人の足跡を辿ってみた。

 新宿から中央高速道の高速バスで約4時間で、信州の小京都、リンゴ並木の街、人形劇の街などといわれる飯田市につく。
 そこから、最初の訪問地の武田信玄終焉の地という駒場長岳寺、老教師が私財をなげうって開いたという信濃文学館、それから山間の名所園原と回って、この日の宿、月川温泉に泊まる。
 翌日は、木曽への道すがら、山頭火ゆかりの清内路村を通って、馬籠、妻籠で、かつての街道の有様を確かめる。そこから北上し、名勝寝覚ノ床、交通の難所の木曽の桟から、開田高原の宿に向かった。
 次の日は、木曽福島へ下って、復元された福島関所、石庭で知られる興禅寺や山村代官屋敷、さらに北上して宮ノ越の木曾義仲の墳墓徳音寺と義仲屋敷跡という旗上八幡へまわり、そこから権兵衛峠を越えて伊那へ出て、高速バスで帰途に着いた。

資料館や博物館は殆ど目をつぶっての駆け足の旅だったが、まあ、露天風呂にゆったりとつかり、見残したところもいくつもあるが、主なところは足を運ぶことができ、宿願を果たし得た、いい旅だったといえそうだ。

   武田信玄終焉の地 長岳寺

   老教師の夢 信濃文学館

   東山道の月の名所 園原
     
   月川温泉から清内路、木曽へ

   藤村の故郷 馬籠の宿
   

    江戸時代のままの 妻籠宿

    木曽第一の名勝 寝覚の床

     蕎麦と木曽馬 開田高原

     木曽谷の要 福島

     木曾義仲の故郷 日義

         小さな旅
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