「桜田門外ノ変」ロケセッ  水戸市内の徳川藩ゆかりの地を歩く その1 

万延元年(1860)、桜田門外に、時の大老井伊直弼を襲撃して暗殺した水戸浪士を主人公に据えた映画「桜田門外ノ変」という映画が、今上映中の由。この映画は吉村昭の同名小説が原作で、監督は佐藤純彌、主演大沢たかお、他に長谷川京子、柄本明、伊武雅刀、北大路欣也らが出演しているそうだ。
茨城県内の諸団体などで結成した制作委員会が制作したもので、そのロケのために、千波湖畔に壮大なオープンロケセットを建てた。そのセットが年内限定公開とのこと、ちょっと覗いて、映画制作の大変さを実感した。
 
 千波湖。周囲3.1km、水深1m程の沼。市民の憩いの場には、北の国から千客万来。   長塚節歌碑。               千波湖畔
那珂川ニ網曳ク人ノ目モカレズ鮭ヲ待ツ如君待ツ我ハ
 
 濠越しに高麗門、その奥に桜田門を見る。    桜田門。地面の雪は寒水石(白色石灰岩)の微細石。
 
 米沢藩邸。屋根は微細の紙を加工した雪。    豊後杵築藩上屋敷。この前が襲撃の現場。
 
 彦根藩上屋敷井伊邸赤門。今は国会の前庭だって。    立派な赤門も背後はセットとわかるようになっている。
このほか、安芸広島藩邸、渡り櫓門、松の廊下もある。それに展示館では、各種の掲示資料の他水戸藩の大砲や太鼓などもあった。これだけのものを作り上げるのは相当の巨費がかかっただろうなあ。入場券800円もその費用の一部に使うそうだ。
 この頃は法を犯して大向こうの喝采を浴びる者が国の内外にいるようだが、映画でどう描かれていようとも、この襲撃そのものはテロに他ならない、いや身命を賭して国事に立ち向かった憂国の志士だったとも見方は分かれるようだが、これは映画を見た上で答えを出せというのだろう。確かに日本史の一つの曲がり角ではあったのだが。
 
 ご先祖の黄門様は、この事件をどうお考えでしょうね。    徳川斉昭と七郎麻呂(慶喜)像。

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