神戸異人館と布引の滝をちょっと
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風見鶏の館。明治42年(1910)、ドイツ人貿易商の自邸。国指定重要文化財。 | 旧パナマ領事館。カルロス領事の執務室、食堂、寝室、書斎、などが連なっている由。 | ||
萌黄の館。明治36年(1903年)アメリカ総領事の邸宅。国指定重要文化財。 | どこだったのだろう。風見鶏の館かな? お粗末な話。 |
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トランペットを吹く男像。小さな広場には、このほかにも楽器を演奏する像があった。 | 異人館のあたりは細い坂道が交差する山裾の高台に散在している。 | ||
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緑の木立の中に瀬音を聞きながら登る。 | 雌滝(めんたき)高さ19m。「上品な滝」 | ||
いかなれや雲間も見えぬ五月雨に さらし添らむ布引の滝 藤原俊成 |
布引の滝のしらいとなつくれば 絶えずぞ人の山ぢたづねる 藤原定家 |
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山姫の嶺の梢にひきかけて 晒せる布や滝の白波 源俊頼 |
松の音琴に調ぶる山風は 滝の糸をやすげて弾くらむ 紀貫之 |
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ぬきみだる人こそあるらし白たまの まなくもちるかそでの狭きに 在原業平 |
我世をば今日か明日かと待つ甲斐の 涙の滝といづれ高けむ 在原行平 |
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鼓滝。川は生田川、神戸市街を抜けて海へ | 雄滝(おんたき)高さ43m。下が夫婦滝9m。 | ||
ここも紅葉にはまだまだ間があるようだが、木々の覆う小さな谷間に大都会の騒音の代わりに流れ下る瀬音、滝の音に耳を傾けながら古歌を味わうのは、何という贅沢だろう。それなのに、途中で行き交った人は僅かに数組。 この滝を最後に、私の慌ただしかった小さな神戸の旅を終えて帰途についた。 |