新宿御苑の春 

新宿御苑は、江戸時代には3万3000石信州高遠藩内藤家の屋敷があったところで、明治になってから農事試験場、皇室の植物御苑を経て、昭和24年に一般に公開される。環境省所管の国民公園。広さ58.3ha、周囲3.5kmの庭園。入苑料200円。
 
入り口は3つ。ここは千駄ヶ谷門。駅から5分。    荷物を開けて検問。アルコール持ち込み禁止。
 
門を入ると、そこに巨木が立つ。「シラカシ」というらしい。樹齢??  
 
広い芝生の向こうにNTTドコモビルが聳える。    生い茂る林の中にも桜が花盛り。
 
 芝生広場。時間が早いためか入園者が少し。    中の池。水面に桜の花弁をまき散らしたよう。
 
旧御涼亭(台湾閣亭)。この建物は、皇太子(後の昭和天皇)の御成婚を記念して昭和2年、台湾在住邦人から贈られた清朝以降の台湾で用いられた本格的なビンナン建築様式の建物。都選定歴史的建造物。建物左端の御休憩所から池越しに眺める桜は格別。
 
日本庭園。日本庭園には松は欠かせない。池の周辺には椿、花海棠、著莪などがあるそうだ。  
 
 時間と共に段々と入苑者の姿が多く見られるようになってきた。アルコール、遊具、椅子もペットもラジカセも持ち込み禁止だが、桜の下でささやかなお花見の宴。 この辺りがイギリス風景庭園か。
 
旧皇室御休所。明治29年(1896)建築。19世紀にアメリカで流行したスティックスタイルを基調とした希少な洋風木造建築だそうだ。 建物の前にはヒマラヤシーダーの巨木が聳えている。  
 
ユリノキ(袢纏木)。明治9年頃に日本で最初に植えられた。種を採取して苗木を育て、街路樹用樹木として全国に広まった由。  
  この公園には染井吉野がが多いが、そのほかにも長州緋桜、一葉、鬱金、寒山、御衣黄、普賢象、梅護寺数珠掛桜、白雪、白妙、江戸、嵐山……など約20種の桜が植えられているそうだが、花時も違うし、桜には380種もあるそうで、花が咲いていてもとても見分けは付かない。
 
 紅八重枝垂   アメリカ 
 
 一葉   しだれ桜
 
 はて?    しだれだが?
 
玉藻池を中心とする日本庭園は、安永元年(1772)に玉川上水の余水を利用して完成した内藤家の庭園『玉川園』の一部。新宿御苑のルーツ。  
 
橋や石灯籠はあるが、建造物はない。池の畔では大きな亀が甲羅干しをしていたが、きっと江戸時代も同じだったのだろう。 橋の上では新郎新婦姿で記念撮影? 
 
 ここはフランス式庭園。右のバラ園を囲むようにプラタナスの並木が続く。葉の落ちたプラタナスは何となく異様に感じた。  
 
桜園地。満開を過ぎた桜もあったが、まあちょうど花盛りだったのだろう。昼近くには入苑者がいっそう増えてきた。 一億総カメラマン、私もその一人。三脚を構えた人は高齢者が多かった。 
 
 カツラの巨木の前で絵筆を揮う。新宿御苑には、幹周りが3mを超える巨木が約180本もある。    ここは紅葉山。「母と子の森」や温室もある。茶室が二つ。休憩所が四つ広い苑内に点在。
随分広い苑内の大半は歩き回ったつもりだが、まだ足を運ばなかった所もあちこちにあったようだ。こjこは四季を通していろいろな植物と出会える場所のようで、写真や絵のコンクール、自然教室、ガイドウォークなども行われるとか。 暖かな日差しの中でゆっくりと桜を堪能することが出来た。

  飛鳥山公園    INDEX

inserted by FC2 system